テレビではなく“配信”を選んだ理由──復帰するダウンタウンの挑戦に学ぶべきこと

カウジ
カウジ

私は生粋のごっつええ世代。小学校のときからテレビで見ていたあのダウンタウンが、いろいろあったけど、こうやって挑戦をしているということが自体がすごいと思う。

長年テレビ界を牽引してきた二人が、インターネットの独自プラットフォームで再起動しようとしています。報道によれば、7月1日から新配信サービス「ダウンタウンチャンネル(仮称)」を開始する計画で、サブスク形式かつ視聴者参加型のライブ配信を予定しているとのことです。テレビ放送とは異なる場を選んだ背景には、二人が主体性を持って自らの道を切り開こうという意志があるように思えます。たとえば松本さんは過去に「漫才よりも笑いそのものが大事。面白ければそれでいい」と語っており、伝統に縛られない自由なスタンスを貫いてきました。今回の動きもそれを象徴するものと考えます。

新プラットフォームでの「復帰」が示すもの

ダウンタウンの「復帰」先は、テレビではなく独自チャネルでの再出発。吉本興業が認めたところでは、巨大な制作ファンドを組成し、数十億円規模でコンテンツ制作を支援する体制も整えています。具体的には月額料金制のサービスで、昔のヒット番組の再配信にとどまらず、ライブ配信でファンと双方向コミュニケーションも図る予定です。これはまさにNetflix型の戦略で、世界展開も視野に入れた大胆な取り組み。テレビ中心の芸能活動を「一線を画す再出発にしたい」と松本さんが考えるように、メディアに振り回されない自律的な舞台作りへ踏み出しています。

ここから読み取れるのは、「古いやり方」にとらわれない選択肢の広げ方です。一般的にメディア露出を増やすことが「キャリア復帰」だと思いがちですが、ダウンタウンは意図的に新規プラットフォームを活用しました。この変化は、「既存の枠に留まらず、自らプラットフォームを設計する」という強い主体性を示しています。長年テレビでトップスターだった彼らが、自社プロジェクト的な新規事業に飛び込む様子は、我々にとっても勇気づけられる一例にほかなりません。

ダウンタウンはまさにその好例です。二人は体調不良や訴訟問題など困難を乗り越えてきましたが、待ちの姿勢ではなく自ら動き始めました。自分たちの望む形で活動を再開するために、旧来のテレビ依存から脱却し、新たな場を自ら作ろうとしたと言えます。

万人受けより「コア」を貫く戦略

ダウンタウンの挑戦には、“万人ウケを狙わない”というメッセージも込められています。実際、松本さん自身が「面白ければそれでいい」と語ったように、ダウンタウンの笑いはあくまで自分たちが面白いと思う核心部分に忠実です。大衆向けに笑いを薄めるより、コアなファンを満足させることに力を注いできました。その結果、テレビ界では規制の多いコンプライアンス制約から解放されるネット配信でこそ、本来のスタイルを活かせると判断したのです。

30年前の伝説的なバラエティー番組「ダウンタウンのごっつええかんじ」に出てくるさまざまなコントは、どう考えても女性ウケしない。対象は完全に成人男性向けであると言えるはず。

コント名概要現在のTVでは
キャシィ塚本シリーズ料理番組パロディ。講師キャシィ(松本)が暴走し、下品ギャグで番組崩壊。下ネタの他、食材の扱いが完全にNG
世紀末戦隊ゴレンジャイ戦隊ヒーローのカラー被り・人数過多など“あり得ないツッコミどころ”を全力で実写化。ヒーロー登場前の、浜田→YOUに対する仕掛けが完全にNG。会によってはヒーロー自体に問題あり。
アホアホマン(AHO AHO MAN)正義のヒーローだが超ポンコツ。子どもに怒鳴られて覚醒→再度アホ化のループ。色々と下世話すぎる笑。ちなみに当初は板尾が演じる予定だったが、本当にアホアホマンになってしまったため松本が演じることに。
放課後電磁波クラブ今田、東野の二人が磁力で世の乱れを正そうとする変態チーム。ほぼ裸。世の乱れの正し方がTV的にはNG。
エロティカ先生性教育を名目に暴走するハイテンション教師。放送禁止用語がでちゃっている
リアルポンキッキ子ども番組が一転、グロ&シュールな悪夢へ。表現できないほどout笑
挑戦者国歌斉唱が止まらずリング入場不能多分、NGだと思う笑 ひとりで事に及んでいる状況。
板尾係長ゴジラのテーマ曲に乗って港の海中から現れた巨大な係長が、一言だけ言って海に帰っていく。その一言が今だと若干、パワハラ扱いになる?

90年代はこれがゴールデンタイムで流れていた。考えても「当時のテレビってマジでヤバかったんだ」と思うはず。加えて、家族で見ていたとすれば、なおさら。

その姿勢を象徴する言葉として、同じ吉本の後輩・山里亮太さんは「(彼らの活動再開について)会社側の見解もある。見たい人が見ればいい。新しい形となる」と話しています。ここから分かるように、ダウンタウンは「好きな人だけ見てくれればいい」というスタンスを貫いており、それをポジティブに捉えられています。一般社会でいえば、自分の得意領域に集中し、苦手な人すべてを説得しようと無理に方針を変える必要はない、という教訓です。

誰にでも評価されるのは困難ですし、仮に万人向けに内容を薄めれば、自分の強みも薄れてしまいます。むしろ自分だけがコアファンに響く強みを追求するほうが、長期的には支持を得やすいのです。

カウジ
カウジ

私の場合だけではないと思いますが、ごっつの話で盛り上がるのは男性同士で、女性とは盛り上がれない内容ですね。当時は、万人ウケするのはむしろ、ウッチャンナンチャンとか、爆笑問題の方だったような。

これからの行動へ

漫才のネタと同じで、人生も「面白ければそれでいい」というダウンタウンのメッセージを胸に、誰に何と言われようと自分らしさを失わず動き出してみたいと思いました。未来はきっと、挑戦した者に味方してくれます。

いつもより短くなりましたが、ではまた!

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