人生100年時代を勝ち抜く「ルーキー思考」:40代から始める長期戦略

40代のサラリーマンで、「副業や自己啓発に興味はあるけれど、なかなか行動に移せない…」と悩んでいませんか?人生100年時代と言われる今、定年後も含めればキャリアはまだ何十年も続きます。むしろ40代からが“長い後半戦”の始まりです。そこでカギになるのが、常に新人のように学び挑戦し続けるマインド、いわゆる「ルーキー思考」です。経験豊富なベテランであっても、発想を柔軟に保ち続けることで100年ライフというロングゲームを有利に戦えるのです。

実は、世界的な調査でも成功する起業家の平均年齢は45歳という結果が出ています。若者だけが新しい挑戦で成功するわけではなく、経験を積んだ今だからこそ有利に挑戦を成功させやすいのです。

私は今、43歳。まだまだこれから。

とはいえ、長年染みついた考え方や失敗への不安から、一歩目を踏み出すのは簡単ではありません。この記事では、心理学的アプローチも交えながら、40代から「ルーキー思考」で長期戦略を描き、行動に移すための具体的な5つのポイントを解説します。少しの工夫で心理的ハードルを下げ、読み終えた頃には「自分もやってみよう!」と前向きな一歩を踏み出せる構成にしました。

では早速、そのポイントを見ていきましょう。

ルーキー思考とは何か?40代にこそ必要な理由

ルーキー思考とは、一言でいえば「どんな年齢でも新人のように学ぶ姿勢を持つ」ことです。人生100年時代において充実した人生を送るには、常に成長し続けることが必要であり、そのためには生涯“学び続ける”姿勢が求められます。現代は技術革新や環境変化のスピードが速く、過去の延長線上のやり方が通用しにくい時代です。そのため、かつて考えられていたほど「経験」は万能ではなく、下手をすると足かせにすらなり得ます。40代ともなると、自分なりのやり方や業界の常識が染みついて視野が固定されがちですが、それだけに意識的に“初心”を取り戻すことが重要なのです。

幸い、「ルーキー(新人)」であることに年齢は関係ありません。たとえベテランでも、新しい分野に飛び込めば誰もがルーキー。未知のことに挑戦する時、人は自然と謙虚に学び、柔軟に対応しようとします。この柔軟な思考と果敢な行動力こそが、停滞を打破するカギです。スタンフォード大学の心理学者キャロル・ドゥエック氏の研究でも、「人は努力次第で成長できる」と信じるしなやかなマインドセット(=成長マインドセット)を持つ人ほど困難を乗り越え大きな成功を収めやすいことが示されています​。つまり、自分はまだ伸びしろがある、新しいことを学べると信じる姿勢が長期的な成果につながるのです。

では、そのルーキー思考を実際に日々の行動にどう活かしていけば良いのでしょうか?ここからは、40代から長期戦略を成功させるための具体的な5つのポイントを紹介します。

1. 初心者の心を持ち、長期視野で考える

「ベテランぶらずに、常に新人のつもりで学ぶ」ことが第一のポイントです。40代にもなると経験が増え、自分のやり方に固執しがちです。しかし意識的に 初心者の柔軟な心 を取り戻し、同時に5年後・10年後といった長期的視野で物事を考えてみましょう。例えば、新しいスキルを身につけるなら、「今さら覚えても…」と尻込みせずに、それが5年後の自分のキャリアや生活をどう支えてくれるかを想像してみてください。長期のゴールと結びつけることで、学ぶ意欲も増し、習得したスキルを活かす道筋も見えてきます。

とはいえ「柔軟に考えろ」「将来を見据えろ」と頭でわかっていても、急に実践するのは難しいですよね。そこで有効なのが、日常に小さな変化や遊び心を取り入れてみることです。例えば通勤経路を変えてみる、新しいジャンルの本を1冊読んでみる、仕事でいつもと違うやり方をあえて試してみる…本当に些細なことで構いません。他人には「そんなこと?」と思われるレベルでもOK。それを楽しみながら積み重ねることで、自分の視野が少しずつ広がり、変化への耐性がついていきます。そして、小さな変化を続ける中で見えてきたことを後から振り返り、「あれは自分にとって正解だった」と意味づけしていけば良いのです。最初から完璧な長期計画を描こうとしなくても、大丈夫。まずは小さな一歩を踏み出し、軌道修正しながら5年後の正解にしていくぐらいの気持ちでいましょう。

2. 短期的な失敗を恐れず、経験値に変える

新しいことを始める上で大きな障壁となるのが失敗への恐怖心です。しかし、短期的な失敗は長い人生から見ればほんの一コマに過ぎません。むしろ失敗は成長のための貴重な経験値だと捉えてみましょう。ゲームに例えるなら、少々のミスはキャラクターがダメージを受けただけの状態。経験値さえ積めば、HP(メンタル)は回復し、以前より強くなって次のステージに進めます。

実際、「これを失敗したら人生終わりだ…」と考えると足がすくんでしまいますが、「多少うまくいかなくても命までは取られない」「40代の今すぐに会社をクビになるわけでもあるまいし」と開き直れば、気持ちがグッと楽になりますよね。今あなたが直面している状況も、長いキャリア全体で見れば「チュートリアル(練習モード)」くらいに捉えてしまっていいのです。決して現実逃避しろという意味ではありませんが、「これは試行錯誤のための練習期間なんだ」と思えば、失敗も怖さより学びのネタに変わります。

ポイントは、失敗して落ち込んでもそこで止まらず、「何がうまくいかなかったのか?次はどう工夫しようか?」と自分に問いかけてみることです。そうすれば失敗から得られる教訓が次のチャレンジをより賢いものにしてくれます。 「失敗=恥」ではなく「失敗=成長のプロセス」 と位置づけてしまえば、挑戦への心理的ハードルはぐっと下がるはずです。

3. 時間を意識的に“未来への投資”に使う

仕事や家庭で忙しい40代にとって、時間の使い方を工夫することも長期的な成長には欠かせません。ただ闇雲に「時間管理しろ」というのではなく、発想を転換して「時間を未来への投資に振り向ける」意識を持ってみましょう。具体的には、週に1時間でも良いので自分の長期目標のための時間を固定で確保することをおすすめします。例えば毎週○曜日の夜9時〜10時は副業のリサーチに充てる、新しい資格の勉強をする、といった具合にあらかじめ予定に組み込んでしまいます。カレンダーにしっかりブロックを入れて「未来の自分のための予定」を最優先事項に位置づけるのです。たとえ1回1時間でも、年間で見れば52時間にもなります。この積み重ねが将来大きなリターンを生むでしょう。

同時に大切なのは、「やらないこと」を決めることです。1日は24時間と限られている以上、何かに時間を投資するには何かを削る必要があります。そこで、自分の中で優先度の低い習慣を洗い出し、時間の断捨離を行いましょう。例えば何となく付き合いで行っている飲み会を減らしてみる、ダラダラとテレビやスマホを眺める時間を決めて切り上げるなど、小さな削減で構いません。もしお酒の席が苦手なら「実は体質的に飲めなくて…」とキャラ設定してしまえば誘いも断りやすくなりますし、その分の時間と体力を有効活用できます。

また、「やろう」と思っていたのに先延ばしにしてしまう背景には、実は不安やストレスが潜んでいる場合があります。「本当にできるかな…」と考えすぎて行動が止まってしまうのです。このようなときは、タスクを思い切って細分化してみましょう。10の工程が必要な大仕事だと思うと重荷ですが、「まず資料を5分眺める」といったマイクロステップに分解すれば着手しやすくなります。一歩踏み出せば不安も少し薄れ、次の一歩に繋がります。「石橋を叩いて渡る」慎重さも時には大事ですが、叩きすぎて立ち尽くすより小さく渡り始めてしまう方が、長期的には物事が前に進むというものです。

4. 成長を楽しむ文化を周囲と共有する

人は一人でも成長できますが、周囲の環境もそれを大きく左右します。できれば自分の周囲に「学び・挑戦を楽しむ空気」を広げていけると理想的です。とはいえ「俺は成長するぞ!みんなもやろう!」と息巻いて同僚に押し付けると引かれてしまうかもしれません。ここではあくまで自分自身が楽しみながら成長し、その姿勢をさりげなく示すことを意識しましょう。

例えば、新しく学んだ知識を職場で試してみたり、雑談の中で「最近こんなこと始めてみたんですよ」とポジティブに話してみたりするだけでも、周囲の人は「あれ、なんか楽しそうに成長してるな」と気づくものです。あなたが生き生きと挑戦を続けていれば、同僚や友人も刺激を受けて「自分も何かやってみようかな」と感じるかもしれません。そうやって挑戦することの楽しさが伝播していけば、チームや仲間内に緩やかながら前向きな文化が醸成されていくでしょう。

また、自分一人では難しいことでも、人の知恵を借りれば案外簡単に解決することがあります。他者の知識や経験をうまく活用するのも成長の賢いやり方です。困ったときは素直に周りに相談してみる、新しい分野の知識に詳しい人に話を聞いてみる、といったオープンマインドを持ちましょう。最初は「こんなこと聞いたら笑われるかな…」と不安かもしれませんが、意外にも人は頼られると嬉しいものです。あなたが学ぶ姿勢を示せば、協力者やメンターが現れるかもしれません。周囲を巻き込みながら自分も周りも成長していければ、一人で頑張るよりもずっと大きな力になり、長期的な成功の土壌が築かれていきます。

5. 信頼関係をコツコツ築き、未来の財産にする

長い人生ゲームを勝ち抜く上で、人との信頼関係ほど価値ある財産はありません。40代までの社会人生活で培ってきた縁や絆は、大切に育てればこれからのあなたの強力なバックアップになります。ここで言う信頼関係とは何も特別なことではなく、日々の小さな約束を守るとか、相手の役に立つ行動を積み重ねるといったシンプルなものです。それでも、それらの積み重ねが周囲からの信頼を生み、「この人になら任せても大丈夫」「次も一緒に仕事をしたい」といった評価につながります。

副業を始めるにしても、新しいプロジェクトを立ち上げるにしても、結局は人と人とのつながりが物を言います。信頼できる仲間や支援者がいる人は強いですし、自分がピンチのときにも誰かが手を差し伸べてくれるでしょう。逆に言えば、今すぐに大きな挑戦をしなくても、身近な人との信頼を深めておくこと自体が立派な「長期投資」になります。

今日からできることとしては、職場でもプライベートでも相手の期待を一つひとつ裏切らないことを意識してみてください。「そんな当たり前のこと…」と思うかもしれませんが、例えばメールの返信を早めにするとか、頼まれたことはきちんと期限までにやるとか、本当に小さなことで構いません。それを続けていくうちに「この人は信頼できる」という評価が定着していきます。そして信頼は雪だるま式に大きくなります。信頼される人にはさらに大きな仕事やチャンスが巡ってきますし、それをまた確実に応えていけば…という好循環が生まれるのです。

人付き合いが苦手な人は無理に社交的になる必要はありません。「目の前の人に誠実に向き合う」ことだけでも十分です。その積み重ねが5年後10年後に思わぬ形で花開く可能性は大いにあります。実際、「あの時助けてもらったから今度はあなたの力になりたい」という形でチャンスが巡ってくるケースも珍しくありません。信頼関係は時間というスパイスが加わって初めて深まるもの。長期戦で勝つために、日頃からコツコツと人との信頼残高を貯めておきましょう。

カウジの実践

私自身がこれまでやってきたことを実体験を交え、ご紹介します。

1.期間限定でも、やらないことを決めた

ゲームにはまると、ゲームの世界から戻ってこれなくなる私。その場合は、完全に潜り込んで、飽きるまでやり切ってしまう。その後は当面、ゲームはやらないと決めています。また、会社の飲み会は最低限とし、だらだら飲まない。歓送迎会のような節目のときは参加しますが、それ以外はあまり参加しないし、声を掛けられないようにしています。

2.仕事に、少しだけ遊び心を入れる

どうせつまらないだろうと思える会議も、ちょっとしたイジりやボケをかますという密かなミッションを入れるようにしています。ただこれが受け入れてもらえるかは正直、微妙ではあります(笑)失敗しても別に大したことはないだろう、くらいの気持ちで考えています。

3.スキルの相互活用により周りを巻き込んで、得意を磨く&ある程度お任せをする。今の職場メンバーの中では、私は相対的にアウトプット系が得意なので、そういったものは私が対応して、一方で私が苦手で相手が得意である業務は、相手にお任せをする、といった仕事の進め方。これは、信頼関係が成り立っていないとなかなかできないため、少し時間はかかるものの、結果的に物事を効率よく進められるようになる。

カウジ
カウジ

頭の中に知識を蓄えることよりも、周りの方々の知識を応用して、物事を前に進める。これが出来るためには、ルーキーならではの素質が必要。

まとめ:小さな一歩を踏み出し、長い旅路を楽しもう

最後に、この記事のポイントを簡単に振り返ります。短期的な成果ばかり追い求めてしまうと、どうしても浅く小手先の内容になりがちです。私たち40代だからこそ、もっと遠くのゴールを見据えて腰を据えて取り組むことで、仕事でもプライベートでも充実した成果を手にできる可能性が高まります。焦らず着実に、しかし常にルーキーのような柔軟さと情熱を持って日々成長していけば、5年後10年後に振り返ったとき今とは見違える景色が見えているはずです。

とはいえ人生という長い旅路、せっかくなら楽しみながら進むことも忘れないでください。肩肘張って「やらねば!」と義務感だけで動くより、時にはゲーム感覚で自分の成長を楽しんでしまった方が続きます。実際、オタク界の帝王・岡田斗司夫さんなどは現実の悩み事をアニメやゲームの世界になぞらえて語る達人ですが、そうやってユーモアを交えて物事を捉えると肩の力が抜けて前向きに取り組みやすくなるものです。あなたもぜひ、長期戦を戦う自分を物語の主人公になぞらえてみてください。RPGゲームでレベル1の主人公が冒険に出るように、40代のあなたもこれから始まる新たなステージにワクワクしながら踏み出してみましょう。

さあ、まずはできることをひとつ選んで動いてみましょう。例えば「週に30分だけ早起きして資格の勉強をしてみる」「今まで避けていたSNS発信を試しにやってみる」など、本当に小さな一歩で構いません。その一歩が将来の大きな飛躍につながります。人生100年時代のロングゲームは始まったばかりです。今日からあなたも“ルーキー”として、新しい一歩を踏み出してみませんか?

ではまた!

コメント

タイトルとURLをコピーしました