気づけば同じ毎日を繰り返している。
朝、起きて会社に行って、疲れて帰って寝る。
ときどきYouTubeで「人生を変える5つの習慣」とか見て、3分後にはスーパーカップ 豚キムチ(通称:ブタキム)をスープまで飲んで寝る──そんな豚化が止まらない自分に、ちょっと笑ってしまう。
でも、ふと頭に浮かぶんです。
「このままで、いいんだろうか?」

この記事は、そんな“ぼんやりとした違和感”を持つ40代のあなたに向けて書いています。
「戦略的に生きる」とはどういうことか?
流されない人生をつくるヒントを、一緒に考えてみましょう。
現状維持は、誰かの利益。
戦略的に生きるとは何か?
「戦略的に生きる」とは、自分の価値観と未来像に基づいて、意図的に人生を設計することです。
もっといえば、自分の資源(時間・お金・エネルギー)を、限られた目的に投下することとも言えるでしょう。
スタンフォード大学の心理学者ケリー・マクゴニガル教授は、「人は未来の自分を“他人”と認識している」と指摘しています[1]。
つまり、今この瞬間に戦略的でないと、未来の自分に責任を丸投げすることになるわけです。
未来の自分は、今の自分の尻ぬぐい係ではない。
人生は“戦略ゲーム”である
「戦略」なんて聞くと、大企業の経営会議とか、軍隊の作戦会議を想像するかもしれません。
でも、実際の人生も十分に戦略的です。
– 仕事を変えるか、変えないか
– 昇進を受けるか、断るか
– 何に時間を使い、何をあきらめるか
すべてにおいて、選択には「コスト」が発生します。
言い換えれば、「何かを選ぶ=何かを捨てる」ということ。
これはビジネスと同じトレードオフの原理です。
私は20代のころ、戦略なんて一切考えずに転職して、「えっ、Excelって関数とか使うんですか…?」と初日に絶望した経験があります(yahoo!知恵袋から検索スタート。そこも違う)。
あれ以来、少なくとも“無策で飛び込むこと”だけはやめようと誓いました。笑
戦略を持つことの3つのメリット
- 判断に一貫性が出る
自分の価値観に沿って意思決定できるため、周囲に流されずに済みます。 - リスクに強くなる
戦略があれば、“予期せぬ変化”にも柔軟に対応できます。 - 自己肯定感が上がる
「これは自分で決めた」と思えるだけで、人生の手応えは格段に変わります。
40代からの人生戦略、どう立てる?
ぐぬぬぬ・・・!

40代は「変化を受け入れる側」から「自ら仕掛ける側」へとシフトするタイミングです。
でも、大きく変える必要はありません。
ここからお伝えする3ステップで、まずは戦略の土台をつくってみましょう。
① 自分の立ち位置を“見える化”する
今、自分は何を持っていて、何を失っているのか?
「お金」「健康」「時間」「人間関係」「スキル」──全体を棚卸しして、現実を把握するところから始まります。
ツールとしては、SWOT分析やライフホイール(人生のバランスを円グラフ化するワーク)が有効です。

② Will・Can・Mustの重なりを探る
– Will:自分がやりたいこと
– Can:自分ができること
– Must:社会・組織が求めること
この3つの重なりこそが、戦略的に投資すべき領域です。
自己理解と環境理解を繋ぐ思考ツールとして、ぜひ使ってみてください。
③ やらないことを決める
戦略とは、“やることを決めること”ではありません。
むしろ、「やらないことを決める」ことにこそ本質があります。
疲弊する飲み会、惰性のSNSチェック、無目的な残業──
少しずつ手放していくことで、本当に注ぐべきことに集中できます。
戦略的に生きるための5つの問い
最後に、あなたの人生戦略を考えるうえで役立つ5つの問いを紹介します。
- いま、人生で大切にしたい価値観は何ですか?
- 5年後、どんな働き方・暮らし方をしたいですか?
- この1年で“捨ててもいいもの”は何ですか?
- 人から「あなたらしい」と言われる場面は?
- 心のエンジンが自然に動く瞬間はいつですか?
この問いに対する答えが、あなただけの人生戦略になります。
“今のまま”か、“設計する人生”か──
これまで流されるままに選んできた人も、大丈夫。
人生の舵を自分で握ることは、今からでも決して遅くありません。
一歩踏み出す勇気は、小さな問いから始まります。
まずは「自分にとって本当に必要なものは何か?」を考えてみてください。
ではまた!
[1] Kelly McGonigal, “The Willpower Instinct”, Avery, 2011. 参考訳書:ケリー・マクゴニガル著『スタンフォードの自分を変える教室』(大和書房)
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