MENU

年収200万円アップ。でも転職は成功とは言い切れない|1年で休職した私が入社前に聞く2つの質問

年収200万円アップ後、転職先を1年で辞め、入社前に聞く2つの質問を考えるカウジ

※この記事にはアフィリエイト広告が含まれています。Amazonのアソシエイトとして、当サイトは適格販売により収入を得ています。

「年収800万円までは、稼ぐほど幸福度が上がる」

そんな話を聞いて、「どうせ転職するなら、年収も上げよう」と思いました。43歳、17年ぶりの転職です。実際に年収は上がりました。ところが、1年ほどで辞めることに。年収面では成功でも、転職全体で見れば失敗でした。

環境を変えたい。どうせ変えるなら、ギャラも上がらないとね。そこまでは、はっきりしていました。

はっきりしていなかったのは、どんな毎日なら、私は納得して働けるのかでした。

そもそも私は、この仕事で何をしたくて、どう貢献したいのか。腹の底から分かっていたんだろうか。いま振り返ると、そこが曖昧なまま、いちばん比べやすい年収を転職の物差しにしていました。

先に結論を言います。私が入社前に考えるべきだったのは、次の2つです。

目次

入社前に聞くのは、この2つ

一つ目は、会社ではなく自分に聞きます。

① この転職で、年収以外に何を変えたい?

私なら今、「問題を放置せず、一緒に改善できる人と働きたい」と書きます。ここが曖昧だと、また年収や社名に引っぱられます。

二つ目は、現場の面接官に聞きます。

② 最近、チームで困った問題が起きたとき、どんなふうに解決しましたか?

「風通しがいいです」ではなく、誰が動き、周りがどう助けたか。実際の話を聞いて、①の自分と合うかを見ます。

面接官が人事だけなら、最終面接か内定後に現場の人と話せないか頼む。難しければ、エージェント経由で聞く。これなら、転職活動中でも無理な質問ではありません。年収や勤務時間は労働条件通知書で確認します。厚生労働省の資料も、部署の実態を知る場に面接や社員面談を挙げています。

この2問で、正解の会社が分かるわけではありません。それでも、①で自分の希望を言葉にし、②で相手の実際を見る。年収だけで決めるより、判断材料は増えます。

では、なぜこの2問なのか。まず、転職の物差しにしていた給料と、仕事の満足度の関係から見ていきます。

給料は、仕事満足度の上位ではなかった

「年収800万円までは幸福度が上がる説」のもとは2010年の米国研究です。ただ、2023年の共同研究で頭打ちが見られたのは、幸福度が低い15%ほど。2024年の再分析も追加研究が必要としており、「800万円が全員の上限」とは言えないようです。

仕事設計給料のメタ分析から、代表的な7項目を並べました。ただし、これは同じ調査による公式順位ではありません。異なるメタ分析で報告された相関係数を、大きい順に並べた参考比較です。

参考順 仕事満足度と関連する要因 相関の目安
1 上司・同僚からの支援 ρ=0.56
2 裁量 ρ=0.48
2 仕事の多様さ ρ=0.48
4 仕事からのフィードバック ρ=0.43
5 誰かの役に立つ実感 ρ=0.41
6 最初から最後まで関われる実感 ρ=0.31
7 給料の額 r=0.15

当たり前に見えるけど、これ結構大事。

いまの私にいちばん刺さるのは、給料が最下位だったことより、1位が「上司・同僚からの支援」だったことです。転職後につまずいたのは、まさにそこでした。

年収は上がった。でも、仕事の歩幅が合わなかった

転職先で、将来私の部下になる予定だった同僚たちは、いい人たちでした。雑談もできるし、嫌がらせをされたわけでもありません。

ただ、仕事はちょっと合いませんでした。

私は、考えて改善を回したい派。同僚は、同じことを淡々と進めたい派。そりゃ合わないです。

「なぜ同じことを繰り返すんだ」という私のいらだちに対する、相手のペースがあったはずです。いま考えると、私が自分の仕事観を押しつけていたところもあったと思います。

だから難しかった。相手が明らかな悪人なら、もっと早く「合わない」と言えたかもしれません。いい人なのに、仕事では一緒に前へ進んでいる感じがしない。誰が悪いとも言い切れないまま、フォローだけが増えていきました。

「私は何のために、こんなに頑張っているんだろうか」

頑張っても状況が変わらず、それが当たり前になっていくと、あるとき急に力が入らなくなりました。

もう同じやり方では無理だと気づいた。私の感覚は、それに近いです。

転職から休職までの詳しい経緯は、プロフィールに書きました。

ただ、「同僚と合わなかった」で終わらせると、次も同じことを繰り返します。なぜ入社前に気づけなかったのか。考えていくと、会社を見る前の自分に戻ってきました。

私は「何を変えたいか」を言えていなかった

転職前に私が見ていたのは、年収や肩書など、求人票に載る条件ばかりでした。「一緒に問題を改善できる人と働きたい」とは、言葉にできていませんでした。

良い転職エージェントに見てもらっても、こちらが渡していない条件までは合わせられません。希望年収に合う会社を見つけてもらい、そこで内定を取れたとしても、それだけでは私にとっての転職成功にならなかったのです。

172件の研究をまとめた分析でも、仕事、チーム、上司との相性は、仕事への態度や離職と関連していました。

Gallupには「職場に親しい友人が3人以上」という調査もありますが、大切なのは人数より「相談でき、一緒に前へ進める相手がいるか」です。2025年のメタ分析も、職場の友情と仕事満足度などの関連を示しています。

働きながら転職活動をしていると、年収や勤務地のような数字は比べやすい。一方で、「誰と、どんなテンポで働きたいか」は、こちらが立ち止まって考えないと出てきません。私は、そこを飛ばしました。

先に挙げた①は、この「数字にならない条件」を自分の言葉にするための質問です。②では、その条件が会社に本当にあるのかを、きれいな説明ではなく実例で確かめます。

もし①の答えがうまく出てこないなら、いきなり求人を比べるより、先に仕事選びの物差しを増やした方がよさそうです。私なら、次の本を使います。

『科学的な適職』を持っているなら

カウジが実際に読んだ鈴木祐著『科学的な適職』旧版
私が実際に読んだのは、写真の旧版です。現在は新版が出ています。

2問だけでは、自分の希望をうまく言葉にできないかもしれません。そんなときに使えるのが、鈴木祐さんの『新版 科学的な適職』です。仕事の幸福度を左右する条件を整理し、候補を比べるところまで手伝ってくれます。

本の中では、自由、達成、明確さ、仲間、貢献など、仕事を見るための物差しが紹介されています。当時の私がこれを使っていたら、「年収を上げたい」の横に、少なくとも次の条件を書いたと思います。

  • 同じ問題を放置せず、改善しようとする人がいる
  • 困ったとき、一人に背負わせず相談できる
  • 自分の役割と、どこまで責任を持つのかが分かる

ここまで言葉にできれば、エージェントへ渡す希望条件も変わります。年収と職種だけで求人を探してもらうのではなく、「この働き方ができる会社か」まで一緒に確認してもらえます。

Amazonで『新版 科学的な適職』の内容・価格を確認する

※価格、在庫、版、配送条件は変わる場合があります。購入前にAmazonの商品ページで最新情報をご確認ください。

まず、スマホのメモに「この転職で、年収以外に変えたいこと」を一つだけ書いてみてください。うまく言葉にならなければ、公式ワークシートを使う。私は、求人を先に見て、自分の希望をあとから考えました。順番が逆でした。

次に転職するなら、私は年収欄を開く前に、この一つを書きます。会社を絞ったら、②の答えを聞いてから決めます。二度と辞めない会社を当てるためではなく、自分が何を見落としているのか、入社前に少しでも気づくためです。


参考資料

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次