はじめまして。40代で次を決めずに退職をしたカウジです。
このページでは、「次の仕事は決まっていないけど、今の会社を辞めてもいいのか?」と迷っている方に向けて、判断するために考えておきたいことを、私の経験を交えて解説します。
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「仕事を辞めたい。でも、次が決まっていないのに辞めて大丈夫だろうか」
生活費のことも気になるし、家族にどう話せばいいかも分からない。そもそも、辞めたら今の悩みはなくなるのか。考えるほど、決められなくなることもありますよね。
私は44歳で、次の仕事を決めずに会社を辞めました。今の会社で働き続けた先に望む人生が見えず、このままでは心や身体にも影響が出るのではないかと心配になったからです。
ただ、お金の見通しや家族への伝え方には、今振り返ると足りなかったところもあります。
私の経験も参考にしながら、今の会社を辞めるか、働き方を変えるかを考えてみてください。まだ決められない方にも、何から確認すればよいかが分かるように説明します。
40代の「辞めたい」は複雑。まず、今の悩みを整理しよう
「なぜ辞めたいの?」と聞かれても、うまく説明できない。上司が嫌なのか、仕事に疲れたのか、これからの人生に迷っているのか。どれも当てはまる気がする。
40代には、仕事の責任が増えたり、親の介護が気になり始めたり、自分の体力の変化を感じたりすることがあります。そこに「これからも、この暮らしを続けていいのか」という思いが重なることもあります。
こうしたことが同じ時期に起こり、互いに影響するため、「仕事を辞めたい」の一言では説明しきれない悩みになります。
RICHの4つの視点で、自分の状況を見てみる
「RICH」は、人間関係、望む人生、仕事とお金、心身の健康という4つの領域から、今の自分を振り返る考え方です。
たとえば、残業が増えると、家族と過ごす時間も、休む時間も減ってしまう。「仕事」「人間関係」「心と身体」が、同時に変わっているわけです。まずは、この4つから自分に何が起きているかを見てみましょう。
家族・友人・職場
気になる関係は?
時間・価値観・楽しみ
どんな毎日がいい?
責任・収入・将来
負担や不安は?
疲れ・体調・休む時間
無理をしていない?
次の3つは、複数の悩みが同時に起きている状況を説明するために作った例です。
例1 仕事も家族も大切なのに、余裕がない
職場では責任が増え、帰宅も遅くなった。親のことも気になるけれど、休日は疲れて寝て終わる。
仕事だけでなく、家族のことも、体調も気になっている状態です。「会社を辞めたい」の中に、いくつもの悩みが混ざっています。
例2 収入は増えたのに、このままでいいのかと思う
仕事は順調で、給料にも大きな不満はない。でも、毎日が仕事で終わっていく。「本当は、もっと自分の好きなことに時間を使いたかった」
そんな気持ちが強くなっているなら、収入だけを増やしても、違和感が残るかもしれません。
例3 辞めたいのに、会社を離れるのも怖い
生活費が心配。でも、それだけではない。同僚と会わなくなるのが寂しい。会社の肩書きがなくなったら、自分をどう説明すればいいか分からない。
会社は、給料をもらう場所であると同時に、人と話したり、自分の役割を感じたりする場所でもあります。そのつながりを失うのが不安なら、貯金が十分にあっても迷うと思います。
今の会社で働き続けた先に、望む人生が見えなかった
私には、ブログやものづくり、自分の商売など、やってみたいことがありました。でも、今の会社で働き続けた先に、そうしたことに取り組む自分の姿は思い描けませんでした。
このまま仕事を続けていたら、心や身体にも影響が出るのではないか。そんな心配もありました。
RICHでいう「望む人生」「仕事」「心と身体」が、私の中ではつながっていたのだと思います。
自分に近い例はありましたか。今つらいことに加えて、「家族と夕食を食べたい」「休日に趣味を楽しみたい」など、これからしたいことも思い浮かべてみてください。
次は、まず心と身体の状態を確認します。そのうえで、退職によって生活がどう変わるかを考えましょう。
RICHはMidlife Reinventionが紹介する自己点検の枠組みです。4領域の説明を参考に、日本語の例と図を本記事用に作成しています。出典(英語)
まず心と身体を優先し、そのほかの点で退職の得失を考えよう
心や身体に不調があるなら、先に相談と休養を
眠れない、食べられない、出勤しようとすると強い不安や体調不良が出る。そんな状態で生活に支障が出ているなら、辞めるかどうかを一人で悩み続けるより、まず医療機関や産業医などに相談してください。
休む必要があるか、仕事の負担をどう減らすかを相談し、勤務先で使える休暇や休職の制度も確認しましょう。ここでは、退職の損得を比べるより、心と身体を守る対応を優先します。
相談先が分からない場合は、厚生労働省「こころの耳」で相談窓口を探せます。不調が強いときや長く続くときの専門家への相談については、「ストレスとは」でも案内されています。
暮らしについては、辞めて得るものと失うものを比べる
ここからは、時間の使い方や人とのつながりなど、退職による暮らしの変化を考えます。自由な時間が増える一方で、仕事のやりがいや同僚とのつながりが変わることもあります。
一つを得る代わりに、別のものを失うこともある。このトレードオフを、自分はどう受け止めるかを考えます。生活費の計算は、次のSTEPで説明します。
眠れない・食べられない・出勤がつらいなど
→ まず相談し、休む方法を考える医療機関・産業医などへ相談
休養や仕事の負担を減らす方法を確認
自由な時間
家族との時間
挑戦する機会
仕事のやりがい
肩書き・役割
同僚との接点
辞めることで、どんな時間を取り戻せるか
毎日の通勤、終わらない残業、合わない上司とのやり取り。会社を離れることで、なくなる負担はあると思います。
通勤や残業がなくなったら、その時間をどう使いたいですか。家族と夕食を食べる、趣味を楽しむ、やりたかったことに取り組む。STEP0で思い浮かべた暮らしに、近づけそうでしょうか。
今の仕事を離れると、何を手放すことになるか
仕事を通じて得ていたやりがい、会社で任されていた役割、同僚と話す時間。辞めると、こうしたものも変わります。
朝起きて会社へ行かなくなったら、どんな一日になるか。仕事以外で話せる人や、過ごせる場所があるか。自由になる時間と一緒に、今の生活でなくなるものも想像してみてください。
退職後の生活がまだ想像しにくい方は、私が44歳で次を決めずに辞めたあとの記録も読んでみてください。会社を離れて、実際にどう過ごしているかを書いています。
辞めなくても、望む生活に近づけるか
今の仕事には続けたい部分もあるなら、勤務時間や部署、仕事内容を変える方法も考えてみましょう。
たとえば、残業が減れば家族との時間を増やせるなら、業務量の調整を相談する方法があります。それではやりたいことに時間を使えないと思うなら、会社を離れることも含めて考えます。
退職しても、家族との分担や、その後の過ごし方が自然に決まるわけではありません。辞めて変わることと、別に話し合ったり準備したりすることも分けておきましょう。
お金以外の面で、辞めることをどう感じたでしょうか。次は、仕事をしていない間、どれだけ暮らせるかを確かめます。
仕事を辞めたあと、どれだけ生活できるか確かめよう
「貯金はあるけれど、何か月くらい暮らせるのだろう」。次の仕事を決めずに辞めるなら、使えるお金と、毎月かかるお金を確認しておきましょう。
生活に使う現預金
老後・教育費など
今回の予算から分ける
同じ支出を二重に足さない
貯金の総額ではなく、今回使えるお金を確認する
貯金があっても、全部を退職後の生活費に使えるとは限りません。老後のために残したいお金、教育費、住まいにかかるお金など、今後の使い道が決まっているものもあると思います。
残しておきたいお金を除いて、退職後の生活に使える現金や預金はいくらあるでしょうか。株式や投資信託などは売るときの価格が変わるため、預金とは分けて考えます。
毎月の生活費に加えて、税金や保険料も確認する
家賃、食費、光熱費、ローンなどに加え、退職後に負担する税金や健康保険料、年金、まとまった出費も確認します。毎月の支出に含めたものは、別の費用としてもう一度足さないようにしてください。
分からない金額は「未確認」として残し、勤務先、自治体、加入先などに確かめましょう。給付や新しく始める仕事の収入も、まだ金額や入金時期が決まっていないものは、確実に入るお金と分けて考えます。
「仕事が決まるまで」ではなく「給料が入るまで」を見る
私は「お金が減ったら、また正社員として働けばいい」と考えていました。
仕事を探し始めても、すぐ採用されるとは限りません。採用が決まってから最初の給料が入るまでにも、生活費はかかります。
予定どおりに仕事が見つかった場合と、長引いた場合の両方で、支払いを続けられるか見ておきます。合計では足りていても、入金より先に大きな支払いが来ることがあるため、月ごとの残高も確認します。
お金が残り少なくなってから慌てないよう、家計を見直す日や、仕事探しを始める時期も考えておきましょう。
自分の家計で計算してみたい方へ
仕事を辞めたあと、何か月暮らせるかを考える →家族と、これからの暮らしを話し合おう
一緒に暮らしている家族がいるなら、辞めたいと考えていることを話しましょう。理由に加えて、生活費や日々の暮らしをどうするかも相談しておきたいところです。
変えたいこと
心配なこと
続けたいこと
心配なこと
自分の希望を伝え、相手の希望も聞く
「私は仕事を辞めて、こう過ごしたい」。そこまで考えていても、相手にも続けたい仕事や、大切にしている時間があると思います。
生活費を誰が払うか、家事や育児、介護をどう分担するか。自分の予定を話すだけでなく、相手が何を心配しているかも聞いてみましょう。自分の自由な時間が増える分、相手に無理をさせることにならないかも、話しておきたいことです。
自分が考えた時間と、相手が考えた時間は違う
私は妻に、退職しても生活費の負担を変えないこと、うまくいかなければ再び正社員として働く考えを伝えました。
ただ、最後の伝え方は「相談」というより、「辞めることにした」という報告に近いものでした。自分は長い時間をかけて考えていても、相手にとっては初めて聞く話かもしれません。
今なら、決めたことを説明するだけでなく、相手の心配を聞く時間をもっと取りたいと思います。
まだ決まっていないことも、そのまま話す
「辞めたあと、どうするの?」と聞かれても、まだ答えられないことはあると思います。
たとえば、「しばらく休みたいけれど、その先はまだ決めていない」「この期間の生活費は用意できる。その後は家計を見ながら考えたい」といった伝え方です。
まだ決まっていないことまで、決まったように話す必要はありません。一人暮らしの場合も、困ったときに頼れる人や相談先を考えておくと安心です。
私の反省と、具体的な話し方はこちら
仕事を辞めたいと家族に伝えるとき、何から話す? →辞めるか、働き方を変えるか、次にすることを決めよう
ここまで読んで、今の会社を辞めたい気持ちは変わりましたか。
「やはり辞めたい」「まずは働き方を変えてみたい」「生活費を調べてから考えたい」。今の考えに近いところから、次にすることを決めてみてください。
次の仕事を決めずに辞める
お金や家族のことを考えたうえで、やはり今の会社を離れたいと思うなら、退職に向けた準備を始めましょう。
いつ辞めたいのか、会社へいつ伝えるのか。引き継ぎや退職の手続きに加えて、次の仕事で最初の給料を受け取るまでの生活費も確認します。仕事探しが長引く場合も考え、退職後に家計を見直す日を決めておきましょう。
辞めたあとは、まず休むのか。家族と過ごしたいのか、趣味や勉強に取り組みたいのか。仕事を離れて過ごす時間も、自分の体調や希望に合わせて考えてみてください。
次の仕事を決めてから辞める
会社は辞めたいけれど、収入が途絶えるのは不安。そう思うなら、働きながら次の仕事を探す方法があります。
求人を見るときは、年収だけでなく、今の何を変えたいのかを思い出してください。残業を減らしたいなら勤務時間を、通勤がつらいなら勤務地を確認するなど、次の職場でも同じことで悩まないように探しましょう。
今の会社で働き方を変える、休む方法を探す
仕事の量や担当が変われば続けられそうなら、上司や人事に相談してみましょう。
体調が悪く、いったん休みたい場合は、医療機関に相談し、勤務先で使える休暇や休職の制度も確認してください。相談しても変えられそうにないと分かったら、退職や転職を改めて考えます。
まだ分からないことを調べてから決める
「まだ決められない」という場合は、何が分かれば判断できそうかを考えてみてください。退職後の保険料が分からないなら、負担額を確認する。家族の考えが分からないなら、話す時間を取る。
「辞めたいけれど、そのあと何をしたいのか分からない」という人は、時間と体力に余裕があれば、気になっていることを少し試してみてもいいと思います。講座に参加する、久しぶりに趣味を再開する、会社を辞めた人の話を聞く、といったことです。
実際にやってみると、「これにもっと時間を使いたい」「思っていたほど楽しくなかった」と分かることもあります。そこで感じたことも、これからの過ごし方を考える手掛かりになります。
まだ決められないなら、「今週、退職後の保険料を調べる」「週末に家族と話す」など、まず一つ、やることを決めてみてください。
